新人弁護士が開業後に行うべき税務手続まとめ 開業届・青色申告・確定申告

確定申告とは?

開業すると、所得税・消費税を税務署に、事業税を県税事務所に、住民税を自治体に支払わなければなりません。税金額は所得額によって定まります。

そこで、一年間の収入・経費を明らかにして所得額・税金額を確定する手続が確定申告です。

どういう場合に確定申告をしなければならないの?

1 主たる収入が事業所得の場合

独立した場合やノキ弁がこれにあたります。

2 事業所得が年間20万円超ある場合

個人事件の収入が20万円以上あるイソ弁・勤務弁護士がこれにあたります。給料は給与所得、個人事件の収入は事業所得となります。

3 給与収入が2000万円を超える場合

4 医療費控除・寄付金控除等を受けたい場合

開業直後にするべきこと

「個人事業主開廃業届書」の提出

これを提出することにより、税務署はあなたの開業を把握します。

また、確定申告の時期になると確定申告用紙を送ってくれるようになります。

提出先

納税地(事務所か住所)の税務署。

提出時期

開業後1ヶ月以内

※提出しなくても罰則はありません。開業後一ヶ月過ぎてもよいので出しましょう。

書き方

納税地 住所か事務所の住所
屋号 事務所名
所得の種類 事業所得
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無 青色申告承認申請書を提出する場合は「有」

提出する前に控えを一部取っておきましょう。

申告書は国税局サイトからダウンロードできます。

「所得税の青色申告承認申請書」の提出

確定申告で青色申告を行うためには、これを提出しておかなくてはなりません。

提出したからといって青色申告の義務が生じるわけではなく、白色申告でも構いません。

青色申告とは?

確定申告には、白色申告と青色申告の二種類があります。

簡単に言うと、

青色申告は、帳簿をつけなければならない代わりに様々な特典がついて税金が安くなります。代表的な特典は「青色申告特別控除」です。所得額の計算において65万円(複式簿記の帳簿をつけた場合)または10万円(簡易な帳簿をつけた場合)を控除できるのです。

白色申告は、帳簿の義務はない代わりに青色申告特別控除はありません。

青色申告をするべき?

するもしないもあなたの自由。

ただ、65万円の特別控除は大きい。65万円の収入を本業で得ようとしたときの労力を考えてみてください。

また平成26年の改正で白色申告者にも帳簿保存義務が課せられたため、もはや白色申告にメリットはほとんどありません。

面倒くさいなどと言わず、青色申告をオススメします。

提出先

税務署

提出期限

次のいずれか早い方

①事業開始後2ヶ月以内
②青色申告の適用を受けようとする年の3月15日まで

書き方

備付帳簿名 65万円の控除(後述)を受けるためには「現金出納帳」「総勘定元帳」「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」に○をつけましょう。

申請書を提出した年の年末までに通知がなければ、申請書は承認されたということです。翌年の確定申告では青色申告ができます。

申請書は国税局サイトでダウンロードできます。

日々の会計業務

売り上げ、経費等を入力していきます。エクセルでポチポチやる方、税理士を依頼する方いますが、ソフトを使うのがラクで安いです。

いくつも製品が出ていますが、日々の業務に直結することなので、入力フォーマットの使いやすさで決めるのが良いでしょう。クラウド化されていればどこでも入力できますし、スマホアプリで簡単に入力できるものもあります。様々な製品がありますから色々と試してみるのも楽しいです。

MFクラウド会計

私はこれを契約しています。
個人事業主向けのクラウド会計サービス。マネーフォワードと連携できます。
最大の強みは、3,600サイト以上という対応金融関連サービスの多さで、銀行やクレジットカードなどのデータの自動取込、自動仕訳できる点。
また無料で使い始めることができ、フルサービスを使う場合でも個人事業主であれば月額800円という安価な値段設定が決め手でした。

 

やよいの青色申告

ド定番。

銀行口座の情報をオンラインで自動取得するのはもちろん、スマホアプリでレシートを写真に取ると自動で経費入力しれくれるなど、クラウド化、自動化が進んでいます。日々の帳簿漬けから確定申告書の作成までシームレスに行えます。

勘定科目や仕訳がわからないときに電話で相談できるので、初心者にはベーシックプランがありがたい。


レシートを保存

保存の形式に決まりはありません。(電子化して保存する場合を除く)

A4用紙にアラビックヤマトで貼りまくる という方が多いようですが、嵩張ります。

領収書保管用のファイルを一冊買って、月ごとにポンポン放り込んでおくのが楽です。

A4サイズの定番。これ一冊で一年いけます。

 

 

こちらはA4の3分の1のサイズ。領収書が少ない方向き。

その他 特別な場合に必要となる手続

売り上げが1000万円を超える場合

売り上げが1000万円を超えると消費税納入義務が生じます。

詳しい説明は省略しますが、その可能性がある方は「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出しましょう。

従業員を雇う場合

「給与支払事務所等の開設届出書」を提出しておきましょう。

また、従業員を雇うと源泉徴収義務者となります。給料から源泉所得税を天引きして毎月納税しなければなりません。

「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を出しておけば、源泉所得税の納入を毎月ではなく半年に一度でよくなります。

参考

弁護士のための確定申告と税務

弁護士・事務職員のための法律事務所の確定申告入門

世界一ラクにできる確定申告

会計ソフトfreeeを導入している方は、確定申告の際にはこちらの本を参照するのが便利です。

freee

レシートをスマホで撮影するだけで費目・金額をAIが読み取り、帳簿に入力してくれます。
日々の経理に時間を割きたくない個人事業主に適しています。


その他

https://www.ishibashi-tax.com/shigyou-tax/bengoshi-tax.html

http://niben.jp/niben/books/frontier/frontier201512/2015_NO12_24.pdf
二弁の記事

http://kacha.dreamlog.jp/archives/52175776.html